- 今回はF-16C ファイティングファルコンを紹介します。F-16CはEU諸国がウクライナに供与することを決めたことで注目されている戦闘機です。
- アメリカ空軍の戦術を支えるF-16は、軽量(F-15の自重約13tonに対しF-16は自重約8ton)・多用途戦闘機で、胴体と翼を一体で成型する製造方式や、機体の操縦をコンピュータで補正・制御するといった革新的技術を取り入れた優れた基本設計からなり、段階的な改良によって進化を遂げてきました。その中でも1986年に配備が開始されたブロック25と呼ばれる改良型は、新型レーダーやCRTディスプレーが採用され、ECM装置(電波妨害装置)を収めるために垂直尾翼付け根のフェアリングを大型化するなど各部を大幅に変更、単座型にはC型の呼称が与えられました。武装は、20㎜バルカン砲、空対空ミサイル、誘導爆弾等を搭載。その後もF-16は改良が繰り返され、5000機以上が生産され、輸出用として現在も生産が続いており、第一線で活躍しています。
- 日本では、「FS-X(次期支援戦闘機)」の開発当初は国産機開発を計画していましたが、技術的・政治的問題によりアメリカとの共同開発となりました。これによりロッキード・マーティン社のF-16多用途戦闘機をベースとし、三菱重工業を主契約企業、ロッキード・マーティンなどを協力企業として開発されることになりました。1995年(平成7年)に初飛行し、2000年(平成12年)から部隊配備を開始し、F-2戦闘機と命名されました。150機以上が生産され、現在も航空自衛隊の主力戦闘機となっています。
- モデル製作に当たっては、前回の番外編で紹介したように、墨入れ、マークセッター・マークソフターを用いたデカールの貼り方をしました。特に、デカールは数ミリ程度の小さなものが100枚以上ありましたので、マークセッターが活躍しました。
- 主な搭載兵器
・20mmバルカン砲
・AIM-9M サイドワインダー:短距離空対空ミサイル(射程約18km)
・AIM-9X サイドワインダー:短距離空対空ミサイル(サイドワインダーの最終発展型。射程約40㎞)
・AIM-120C アムラーム:中距離空対空ミサイル(射程約100㎞。ミサイル自身のレーダー放射による自律誘導を可能にしたもの)
・GBU-12 ベイプウェイⅡ:レーザー誘導爆弾(500ポンド爆弾)
・AN/AAQ-28 ライトニングⅡポッド:攻撃機が目標を特定し、レーザー誘導爆弾などの精密誘導兵器を目標に誘導するために使用する目標指示装置で、夜間飛行を支援する能力を付加したもの。
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以上、今回は「F-16C ファイティングファルコン」を紹介しました。次は「F/A-18E スーパーホーネット」を製作する予定です。F/A-18E スーパーホーネットが完成するまでは1/35のミニタリーシリーズのモデルをいくつか紹介する予定です。楽しみにお待ちください。